カービングスキー板の間違った情報?

「R」とは「ラディウス」というもので「スキー板の側面曲線の半径」を言う。
板の形状を示すものであり実際の雪上での回転半径ではない!

 

スキー販売店「タナベスポーツ」が間違っていてはダメだろ?

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スキー板の選択の一つの指標だから「回転半径」でもいいか?
素人向けには理解しやすいかも?

 


専門的に探る自分にはちょっといい加減かと思う。
では、R「ラディウス」がどんな風に実際の雪面での回転半径に影響しているかを専門的に見てみよう。

 

例えばの例として自分のスキー板を出すと、

 

2018年1月購入
ロシニョール DEMO BETA
R13  122-68-104   長さ164cm(166㎝と書いてあるが実測値で)
トップ  ロッカータイプ

 

 

 

実際の雪面でどんな回転になるのかの考察?

下の様に雪面に斜めに角度を付けて置いただけではセンター部が浮いて接地していないので、このまま板を前方に押しても一向に曲がらず直線に動くだけ。
曲がるにはセンターの浮いた部分が接地するまで板に力をかけて板を反らせる必要がある。
力によりセンター部が接地すると雪面上にはエッジの曲線が出来る。
この状態で板を押せば当然エッジの曲線に沿って回転する。
ややこしいのは、板側面のラディウス(曲線半径)と、実際の板が反った時のエッジ曲線は違う値である事である。

 

 

判りやすく言えば、
①スキー板に乗って谷方向に直滑降しても全く曲がらない。(板の角度0度)
②実際出来ないが仮にスキー板を90度横にして滑らしても曲がる要素はない。
後者はむしろ板のベンドが影響するかも?

 

R(ラディウス)が実際の回転に影響するには、板をある程度の角度で「角づけ(エッジング)」し板を反らせる必要があり、その反り方で実際の回転半径が決まるということである。

 

試しに板を45°で角づけした時の回転半径を求める。
板の仕様 122-68-104   長さ164cm


くびれの量平均
(122-68+104-68)÷2=(54+36)÷2=90÷2=45mm
片側で45mm÷2=22.5mm

 

スキー板を45°で角づけした場合、赤がスキー板、黄色が反った分。
直角二等辺三角形ができ接地面でのくびれ量(斜辺)は31.8mmとなる。

 

 

そうすると、下の様な雪面上でのエッジ曲線ができる。
この値は板のR(ラディウス)よりきついカーブを表している。
22.5mmが31.8mmになっている。
つまりR=13だったものが、実際にはもっときつい小回りに回転半径が小さくなることを意味する。
回転半径はここでは求めない。
要するに板の角づけ角度により回転半径が変化するのである。
45°では板のラディウスより小回りになるので、一般人はより緩い1°~30°ぐらいで滑っていると思われる。
なので板のラディウスより大きい値100m~13m辺りを使っているものと想像する。
このように実際の雪面での回転半径は板のラディウスに固定されないのが判る。
ただし、小回りしやすいとか大回りしやすいというだけである。
自分の板はR=13であるが、角づけを緩く角度を付けなければ大回りも出来るということなのである。
以上がラディウスの意味合いである。